ボクはある日 写真という奇跡に魅せられた
偶然に出会った一枚の写真
その写真と対面した時
ボクの意識を飛び超える様に突然に涙が零れ落ちた
あまりにも
あまりにも零れ落ちるものだから
恥ずかしくて
その感情を袖で拭おうと下を向いた
そうしたら
足元の陰に隠れていた”ボク”と瞳が合ったんだ
ボクは今までずっと
“ボク”を捜していた
希望が汗で溶けてしまう程に
でも
どれだけ捜しても見つけられなかった
あれだけ捜しても見つけられなかった
その”ボク”が
其処に居た
それもこんなに近い場所に
畜生!!
でもうれしかった
本当にうれしかった
その証拠に
初めて身体中の血液が気分良く循環している音が聴こえてきたんだ
そう
それはボクが”ボク”と出会った日
そして
写真と共に人生を歩もうと静かに誓った日