『線香花火』


生暖かい夏の息吹が降ろした夜

控えめにはじける線香花火が
君の顔をそっと映し出す

眩い明かりさえも飛び越えて
僕の心が刻に優しく吸い込まれていく

このまま・・・

どうかこのまま・・・

やがて
辛抱し尽くした赤い玉が水滴のように地面に落ち
静かに広がる夜の波紋

そして僕らは再び夜に還っていく

愛しさだけを残して

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